毎日がつまらない、人生は退屈なものだ・・・と感じている人は少なくないでしょう。もし、あなたが生きることに楽しみを感じないのであれば、「人生をつならなくしている考え方 」に当てはまらないかチェックしてみてください。

人生を楽しめるか否かは、運命や境遇ではなく「あなたの思考」に原因があることに気づくはずです。人生を不幸にする考え方の特徴を8つ紹介します。

深く考えすぎる人

人間の思考は基本的に「ネガティブ思考」です。起こるかもしれない悪いことを想像し対処しようとする「不測の事態に備えるための思考」です。これには、ちゃんと理由があります。大昔、人間は野生動物と同じで猛獣に襲われるリスクや不測の死と隣り合わせだったので、常に「最悪の状況」を先回りして思考することが必要でした。そのため、私たちには深く考えれば考えるほど、最悪のことを考えてしまうというネガティブ思考に陥る仕組みが備わっています。

現代の日本においては、不測の死ということは先ず起こりえません。ミシガン大学の研究結果に興味深いものがあります。

心配事の80%は起こらず、残り20%は事前準備をしておけば89%起こらない

つまり、事前準備さえしていれば、心配事の96%は実際に起こらないということです。心配事の80%は起こらないのですから、自分ではコントロールできない領域であると言えます。

深読みをする人の多くは、心配事の80%と対処可能な20%の事柄の切り分けが苦手で、心配事の80%に対して最悪の事態を想定しています。最悪の事態が頭のなかでぐるぐると巡っていては、とても幸せな状況とは言えません

もうひとつ、深く考える人の中には、最悪の事態を考えることが癖になっていて、考えていなければ気が休まらず、それしか考えられない人もいます。そのような人におすすめなのが、「不測の事態、最悪の事態をメモして、メモしたことは考えない」です。不幸を感じる考えは、心の外に切り離すのです。こうすれば、不幸な想像を何度も繰り返す必要はありません。

反省会が大好きな人

苦痛な反省会の写真

あなたの職場には、お通夜のような反省会が好きな人はいませんか? 失敗を繰り返さないための適度な反省は必要ですが、重箱の隅をつつくようなことまで反省会に挙げられてはたまったものではありません。

これは自分自身に対しても同じです。マイナスな点ばかりを見つけ反省していては、自分を認めることができないので「自信喪失」につながります。自分を認めてあげること(=自己肯定)は、幸福感を得るためには欠かすことができない考え方です。

自信がなければ積極性を欠いてしまい、自分からは何もできなくなってしまいます。「何もしないことが最大の失敗」という言葉があるように、自信を喪失させるような反省会は今すぐにやめるべきです。

感謝が足りない人

自分の欠点ばかりに目が行きがちな人は、自分勝手でご都合主義な一面があります。自分は恵まれていることが当然で、人より恵まれていない点について嫉妬ばかりしていませんか?

このような人は「感謝する心」を身につける必要があります。日々の生活の中には無数の感謝すべき事であふれています。五体満足でこの世に生を受けたこと、自分自身の足で歩けること、三度の食事が食べられること、飲み水にことを欠かないこと、屋根のある家に住めて布団で眠れることなど・・・。これは、当たり前ことに思えますが、世界にはそうでは無い人がたくさんいます。

「そんな不幸な人とは比べられないし、比べるべきではない。比べる意味がない」と思った人は、不幸に通じる考え方を持っています。回りの人と比較し向上心をもって生きることは大切ですが、まずは、自分自身の状況を真剣に見つめ、その状況を作ってくれたすべてに感謝しましょう。そうしなければ、いつまで経っても高望みをして、身の丈以上の妄想をいだいて生きていかなければならないからです

感謝する習慣が身に付けば、物事の悪い点より良い点が先に目に飛び込んでくるようになります。悪いところを見るなとは言いませんが、人のあらを探すより、素敵なところを見つけて褒めてあげた方がお互い幸せになれますよね。

減点方式で生きている人

百点満点の答案用紙

減点方式とは「100点満点」を基準にして間違うと減点する仕組みです。学校のテストがまさに減点方式で、私たちは自然と減点方式の考え方を持ってしまっています。社会に出て働き始めると100点満点という考え方はなくなりますが、いつまでのこの考え方を引きずり減点方式で人生を送っている人は、ミスを極度に恐れる特徴があります。

「ミスをしないことが最善である」という考え方なので、自分のやりたいと思うことができず人生を楽しむことはできません。親が子どもにこの考え方を強いれば、子どもまでもが不幸になってしまうでしょう。減点方式で生きている人ほど、自分の本音や価値観を押し殺して生きることとなり、つまらない人生を送らざるを得なくなるのです。

人生を楽しみたい、幸せになりたなら今からでも「加点方式」に考え方を変えましょう。加点方式には満点がありません。成功すれば永遠にプラスされていきます。たとえ失敗してマイナス50点になっても、後からプラス100点、200点とればいいのです。
失敗を恐れる人にとって、後からでも挽回できるという加点方式はとても魅力的に見えるのではないでしょうか。

肉体的に不健康な人

不健康な女性

肉体の健康状態と心の健康状態には、相関関係があります。頭痛や腹痛で体調が悪ければ、仕事や勉強で本来の能力を発揮できませんし、趣味だって楽しめませんよね。

若い頃であれば不摂生な生活をおくっても、ありあまる体力でしのげるかもしれません。寝る間を惜しんで遊びたいでしょう。しかし、人は年齢を重ねれほどに、体力は低下しますし、慢性的な体の不調が生じてきます。

人生を長く、いつでも楽しみたいと考えているのであれば、バランスの良い栄養補給、たっぷりの睡眠、適度な運動を心がけることです。重い病気にかかってから、若い頃に自分の体を気遣っていれば・・・と後悔しても遅いのです。後悔しているという時点で、幸せではないということですから。

人生の目標がない人

現代人は日々の生活が忙しく、その日その日を生きることに精一杯の人もいると思います。週末は一週間の疲れをとるためだけの休日で、出かけることが億劫になっているかもしれません。このような生活が続くと、「生きる目的」「人生の目標」を見失ってしまいます。人生に目標がない人は、海図と羅針盤を失った船のようです。当てもなくフラフラと漂い、座礁や遭難の危険と隣り合わせです。

想像してみてください。広ーい海のど真ん中であれば、フラフラと漂っているだけでも問題ないでしょう。しかし、気づかぬまま危険な海域に流されたとしたら、命の危険にさらされてしまいます。だた生きていることはつまらないものですし、危険に対処することができないということでもあるのです。

「目標を見つけるなんてできない。目標なんてない」などと、簡単に諦めないでください。「あんなことしたいなー」とか「こんな所に行ってみたいなー」でもよいのです。

「絶対にムリだ!」とは考えず、「やりたいと思ったこと」を紙などにすべて書き出してみましょう。始めれば気が乗ってくるもので、100個くらいは直ぐに書き出せるはずです。「書き出したやりたいことリスト」の中に、あなたの「人生の目標」「生きる目的」が必ず見つかります。

やりたくないことばかりやっている人

仕事が辛い女性

生きるためには、やりたくないこともやらなければならなりません。「仕事がイヤだ」、「家事が嫌いだ」、それも結構です。やりたくないことは、やりたくないのですから、そこは正直にいきましょう。

しかし、一週間のほとんどが、やりたくないことばかりで占められているのであれば、現状を見直す必要があります。やりたくないことは楽しくないので、人生を楽しんでいるとはとても言えません。

人生を楽しむには、このやりたくないことを減らし、やりたいことの割合をいかに増やすかにかかっています。やりたいことの割合は、時間と質の両方で判断してください。やりたいことが短時間でも、ものすごく楽しい、充実していれば、やりたいことの割合は高いと言えます。

多くの人は、仕事に費やす時間がもっとも多いでしょう。仕事が楽しければそれだけで幸せで、仕事が苦痛であれば毎日が地獄かもしれません。仕事はなぜするのか? もちろん、生きるためにはお金が必要だからです。

一気に現実的な話になりましたが、結局のところお金は必要です。しかし、必要とするお金は人それぞれ違います。収入が月20万円で十分な人もいれば、月50万円でも足りないという人もいるでしょう。この違いは何でしょうか?

さらに言うと、収入が月20万円で幸せな人もいれば、月50万円でも不幸な人もいます。つまり、収入と幸福度に相関関係はないのです。月50万円の仕事を楽しいとは思っておらず、辛いだけ、やりたくないと考えているのであれば、生活を見直して必要なお金を減らし仕事を変えることで、幸せになれる可能性があります。

仕事のあり方を見直すことは、人生を幸せに生きるための近道のひとつです。

世間の価値観で生きている人

人生の幸せとは、「良い大学に入って、良い会社に就職して、結婚して、家を建てて、子供を育てること」が一番だと思いますか? このイメージは世間の価値観の一例です。確かに幸せそうに感じますが、万人に当てはまるとは限りません。

いつの間にか世間の価値観を自分に強いてはいないでしょうか。この誰かが作った価値観から外れたら、世間からは評価されない、人生の落伍者だと勝手に思ってはいないでしょうか。

これでは、世間の価値観が自分に合わなければ生きていて楽しくありませんし、世間の価値観から外れてしまえば、その時点で不幸になってしまいます。人生を楽しく過ごしている人は、世間の価値観よりも「自分の価値観」を優先し、人生の進路を決めています

世間の価値観など、時代や環境が変われば簡単に変わります。今や年功序列や終身雇用は崩壊し、大企業でも普通に倒産する時代です。学歴以外にも個人の人間性や将来性に重みをおいて、採用する企業も増えています。世間の価値観、誰かが決めた価値観など、無意味な時代になっているのです。

こんな時代だからこそ、あなた独自の「自分の価値観」が重要なのです。世間にあふれる情報を鵜呑みにするのではなく自分の好みや強みを自覚し、それを活かして人生設計をしていけば毎日が楽しくなります。

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人生が楽しくない、毎日がつまらないと感じる人の特徴は、自分の人生を「他人任せ」にしていることです。一昔前であれば、世間が考える人生が幸せだったのかもしれませんが、今は違います。

「自分の人生を自分で決めるには、多くの責任が伴う」と二の足を踏んでしまう人もいるでしょう。しかし、他人任せの人生に乗っかったとしても、誰も責任はとってくれません。他人任せの人生に乗って失敗したとき、あなたは誰のせいにしますか?