ストレスというものは、いつどのようなタイミングでやってくる分かりません。ストレスは予想もしなかったところから、突然やってくるものです。ストレスはたまる前にこまめに発散、解消した方が不意のストレスに対抗できます。肉体疲労と同じように、その日のストレスはその日うちに解消するようにしましょう。

ここでは、直ぐにでも実践できるストレス解消法を紹介します。

体を動かす

運動が苦手な人でも運動をしてたあとは、清々しい気持ちになりませんか。運動中は精神も体を動かすことに集中するので、ちょっとしたストレスであれば気にならなくなってしまいます。また、ちょっと息が上がるような有酸素運動は、脳を刺激しストレスを緩和する効果があります。

幸せホルモンと呼ばれるセロトニンは、ストレスにより分泌が妨げられてしまいます。一定の動作を繰り返すような運動、例えば、ランニングや縄跳び、ウォーキングはセロトニンの分泌を活性化させる効果があります。

映画や漫画で涙を流す

睡眠時やリラックス時に働く「副交感神経」を活性化させる効果があるのが、涙を流すことです。泣ける映画や漫画で、思い切り涙を流しましょう。

泣くことを我慢する必要はありません。泣きたいという感情を抑えて我慢することは、心にとってストレスになっています。男は涙を見せてはいけないとか、大人は泣いてはダメのようなことも言われますが、人のいないところで思い切り泣きましょう。

仲のいい人と過ごす

恋人や友人と一緒に過ごすことは、ストレス解消につながります。たわいもない会話や町をぶらぶらと歩いているだけで、ストレスはなくなっていきます。自分のことを理解してくれる仲間と一緒にいるときの安心感は、セロトニンの分泌が活発になっているからです。

気の知れた仲間であれば、自分のストレスや悩みも話すことができます。自分に非があったとしたら、それを言葉を選んで指摘しアドバイスしてくれるでしょう。

手のひらのツボ「労宮」を刺激する

手を握ったときに中指と薬指の先の中間地点に「労宮」というツボがあります。労宮を痛気持ちのよい強さで5秒間、ゆっくり刺激してみてください。左右交互に繰り返し行うと気持ちが落ち着いてきます。場所がよく分からない場合は、刺激する場所を少しずつずらしてみてください。気持ちよい場所が見つかります。

手のひらマッサージ

また、誰かに手のひらをマッサージしてもらうのもオススメです。手を握られているという安心感と気持ちよさから、リラックス状態になります。

 紙に書いてみる

ストレスを感じているとき脳の活動は低下しているので、考えがまとまらないばかりか、同じところを堂々巡りしてしまいます。そういうときは、ストレスの原因を紙などに書き出してみましょう。あんなに悩んでいたことが、意外にも少ない、小さいことだったりします。紙などに書き出すことは、誰かに愚痴を話すのと同じような効果があります。

紙をビリビリに破く

ストレスがたまっているときは、何か破壊的な衝動に駆られます。人や物にあたっては問題ですが、いらなくなった雑誌や新聞紙をビリビリに破ってしまいましょう。紙を破るには意外と力が必要ですので、ビリビリに破ったあとは肉体的にも疲れます。

かいた汗をお風呂で流してぐっすり眠る! これでイライラは解消できます。紙では物足りないという人は、段ボールや発泡スチロールなんかも良いです。

 

家を掃除する

イライラしているときは、家の中も散らかりがちです。家の中が散らかっていると、そこで生活しているだけでストレスが溜まります。ストレスがたまっているときこそ、おっくうがらずに家の中を掃除することを心がけましょう。

掃除が苦手、嫌いな人でも一度始めてしまえば、意外と集中してきれいにしようとするものです。家の中がスッキリとかたづけば、大きな達成感と満足感をえることができます。達成感や満足感は、ストレス解消法にとても効果的な感情です。

音楽を聴く

YouTubeなどの動画サイトへいけば、リラックス系、ヒーリング系の音楽がたくさんアップされています。お気に入りの音楽の再生リストを作って、存分に癒やされてください。

お気に入りといっても、テンションを上げる系の曲では交感神経が刺激されてリラックスはできません。そういった曲は十分にリラックスしたあと、いざ何かに挑むぞ! 始めるぞ!というときに流しましょう。

ひとりカラオケに行く

歌う少女

大声を出すことはそれだけで、ストレス解消になります。大声を出すと脳が刺激され、心身ともにリフレッシュされるのです。誰かと一緒に行くと歌のうまさを競ってしまうので、一人で行くことをオススメします。大好きな歌手の歌や懐メロ、アニソンなんかを誰にも気兼ねすることなく熱唱してください。

ただ、ぼーっとする

社会人になると、なぜかぼーっと何もしない時間を過ごすのが苦手になってしまいます。ぼーっと何もしない時間は、むだな時間ではありません。ぼーっとすることに抵抗があるのであれば、瞑想していると考えてください。体を投げ出してだらだらするのではなく、リラックスした姿勢で心を空っぽにしてください。これなら抵抗なくできそうですよね?

何も考えない空白の時間は、脳の活動を高めることに一役かっています。ぼーっとすることで頭の中が整理され、心に余裕が生まれます。心に余裕が生まれれば、ストレスに対処することも、余裕がないことにストレスを感じることもなくなります。

湯船につかる

普段はシャワーだけの人は、湯船につかるようにしましょう。疲労回復効果だけでなく、お湯の浮力により体の緊張がほぐれていきます。体の緊張がほぐれると心の緊張もほぐれ、副交感神経が優位になりリラックスできるというわけです。

湯船の温度は39℃前後が適温です。ちょっと熱めの42℃になると、活動をつかさどる交感神経が活発になってしまうので、リラックス効果は期待できません。お気に入りのアロマオイルやキャンドルで、お風呂場をリラックス空間に演出してください。香りはリラックス効果がありますし、キャンドルの暗い灯りはリラックス状態へ誘う効果があります。

深呼吸をする

仕事に集中すると浅い呼吸になりがちです。浅い呼吸では体の隅々、とくに脳へ十分な酸素を送ることができません。深呼吸をすると副交感神経が優位になるので、リラックス効果が得られます

深呼吸をして脳や全身に酸素をおくってあげてください。息を吐くときは口からゆっくりと、心の中にあるイヤなことも一緒に吐き出してしまいましょう。

 ガムを噛む

噛む動作が脳に刺激を与えて、リラックスして集中力を高めることができます。噛むことにより唾液の分泌が促されますが、唾液にはストレス時に生じるコルチゾンというホルモンを減らし、気分を高揚させる効果があります。

フルーツを食べる

フルーツが多く含むビタミンCには、ストレス時に分泌されるコルチゾールという物質を抑制する効果があります。アセロラやグァバが特に多くのビタミンCを含みます。ビタミンCのサプリメントや飲料も効果的です。

動物とふれあう

子犬と過ごす

アニマルテラピーという治療法があるように、動物とふれあうことはストレス解消に効果的です。近年、ペットでも猫が人気なのは、多くの人がストレスを抱えている証拠とも言えます。しかし、安易にペットを飼ってはいけません。ペットが死ぬまで一生面倒をみる覚悟がなければ、猫カフェや動物とふれあうことができる動物園などに行きましょう。

 

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簡単に実施できるものを多く紹介しました。深呼吸やツボ押しは仕事中でもできますよね! ストレスを甘く見てはいけません。ストレスはたまるほど、解消することが難しくなってしまいます。「その日のストレスは、その日のうちに解消する」ことを常に心がければ、仕事もプライベートも今以上に充実させることができるでしょう。