「やるきスイッチ」という言葉を使い始めたのは、どこかの塾でしたでしょうか? 勉強をなかなか始めない子どもに対してアピールするには、とてもよくできた言葉だと思います。
やる気スイッチは、子どもだけのものではありません。大人だって、資格試験のための勉強や、自己啓発のためと買った本がなかなか進まないということはあるでしょう。そんな便利なスイッチ、直ぐにでも押したいですよね!
目次
やる気スイッチは5つある
やる気スイッチは性格に合わせて5つあます。5つのスイッチがどのような性格の持ち主に適しているのかは、「職務特性モデル」によって定義されています。
職務特性モデル(ハックマン=オルダム・モデル)とは、主に経営者や管理者が学ぶ、組織のメンバーのやる気(モチベーション)をマネジメントする理論です。人は性格によって、モチベーションを持つポイントが異なり、次の5つがモチベーションを左右する要因としてあげられています。
職務特性モデルで定義されている5つの特性
- 技能多様性
- タスク完結性
- タスク重要性
- 自律性
- フィードバック
5つのやる気スイッチは、この5つの特性に対応しています。
あなたのやる気スイッチはどれ? やる気スイッチ診断法
職務特性モデルが定義されている「5つのやる気スイッチ」について詳しく説明するので、自分の性格は5つの特性のなかで、どれに当てはまるかを確認して、あなた自身でやる気スイッチを押しましょう!
やる気スイッチ1<技能多様性>
あなたがやる気を感じる場面は、「自分持っている技能や能力をたくさん使い、発揮されたとき」でしょうか?
このタイプの人は、タスクを実践する際に自分の経験やスキルをフル活用できることを考えましょう。自分の経験やスキルが十分に発揮されていると認識することで、失ったやる気は取り戻せます。
やる気スイッチ2 <タスク完結性>
あなたはプロジェクトやタスクに取り組む際、「全体像が見えていないと意味を見いだせず、やる気がでない」と感じますか?
このタイプの人は、プロジェクトの一部に携わる場合でも、プロジェクトの全体像を把握し、自分が遂行しているタスクに意味を見いだすことに勤めましょう。自分が何を行っているか? 何を作っているのか? 分からない状態を放置したままでは、いつになってもやる気スイッチは押されません。
やる気スイッチ3 <タスク重要性>
あなたがやる気を感じる場面は、実行したタスクに対して「良い結果が出たり、メンバーが評価してくれたり、他のタスクに良い影響を及ぼしていると理解したとき」でしょうか?
このタイプの人は、タスクを達成したときに得られる成果を明確にすると、やる気スイッチが押されます。数字やイメージを駆使して成果を具体化し、やる気を取り戻しましょう。
やる気スイッチ4 <自律性>
あなは、「人から指図されることを嫌い、指図されるとやる気を喪失」しますか?
このタイプは、人から指図されることを嫌うので、自主的に物事に取り組んだ方が良い人です。自分に決定権があるタスクに対してやる気が生まれます。起業家に向いている性格のなので、組織に属す働き方ではやる気が出ない傾向にあります。
やる気スイッチ5 <フィードバック>
あなたがやる気を感じる場面は、「実行したタスクに対して、良し悪し関係なくはっきりとした結果が得られたとき」でしょうか?
このタイプの人は、タスクの結果を見える化するとよいでしょう。フィードバックを得る環境を作ることによって、やる気を得ることができます。
「やる気スイッチ」と併用すると効果的なメモ書き
やる気がなかなか出ない人は、目的意識が弱い傾向にあります。タスクに対して自分自身のメリットが見いだせなければ、やる気は出ません。自分のやる気スイッチがどれか分かったら、そのやる気スイッチを押すためには何をしたらよいのか、タスクを実行した事によるメリット、ゴールをメモにまとめます。スマートフォンのメモアプリやタスクアプリを利用するとよいでしょう。
「やる気が出ないなー」というときにこのメモ書きを見て、タスクを実行したときのメリットを思い出し、ご自分を鼓舞してください。このメモはタスクを実行していくごとに見直し、新しいメリットやゴールを更新してゆけば、常にあらたな気持ちで物事に取り組めるようになります。
少しでもやる気が出たら走り出す!
やる気スイッチにがONになって少しでも「やろうかなー」と思ったら、深く考えずタスクをスタートしましょう! やる気が出ないと嘆く人の多くは、やる気が十分に満たされている状態でないとスタートしようとしません。人間には体を動かすことで、脳からホルモンが分泌され「作業興奮」を起こし、やる気が沸いてくるという性質があります。走り出したらしめたものです。自分がどのやる気スイッチを持つかを理解し、目的、ゴールが明確化できていれば、数時間は走り続けることができるはずです。
いかがでしょうか? 依然としてやる気が出ずスタートできない人は、一歩を踏み出せない理由、つまりやりたくない理由、障がいを明確化し、障がいを取り除くことから始めることをオススメします。