あなたは「幸せですか?」と尋ねられて、「はい。幸せです」と素直に答えられるでしょうか? 日本人の幸福度は、世界的に見てもかなり低い155カ国中54位です(国連調査 2018年)。このランキングでは、調査対象にする国の国民の自由度や、1人あたりの国内総生産(GDP)、政治、社会福祉の制度などを元にランキングされています。
世界の幸福度ランキング2018
1位 フィンランド
2位 ノルウェー
3位 デンマーク
4位 アイスランド
5位 スイス
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18位 アメリカ
19位 イギリス
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23位 フランス
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54位 日本
57位 韓国
59位 ロシア
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86位 中国
出典:World Happiness Report 2018(http://worldhappiness.report/)
上位5カ国のうち4カ国を北欧が占めていますが、これら4カ国は、国民の自由度、政治など幸福に関係する要素全てで高評価を獲得したとのことです。一方、GDPが低く、政治的にも不安定な中央アフリカ諸国が下位に集中しています。日本は政治不安、社会不安はありますが、医療や福祉の面では他国より優れています。経済面でも日本のGDPはアメリカ、中国に続いて第3位なので、豊かな国と言えるでしょう。
人は誰でも幸せになりたいはずです。しかし、幸せの追求の仕方やその結果は、人種や社会性、個人の性格によって大きく異なります。貧しくても明るい家庭を築いている人もいるでしょう。一方、裕福な家庭に育っても満足せず不幸せと感じる人もいます。幸福感には様々な要因が関わってきますが、40%の幸福感は私たちがコントロールできる「行動」や「考え方」に左右されると言われています。
高い幸福感を持っている人は、どのような考えをしているのか、どのような習慣があるのかを9つ紹介します。あなたが、残された40%の幸福感をコントロールするためのヒントになれば幸いです。
目次
余裕を持つこと
日々の生活に余裕がないと、回りが見えなくなり安く、幸福を感じる暇はありません。自身の中に幸福感を見いだせない人の場合、幸福感を回りの世界から得る必要がありますので回りが見えなくては、幸福感を得ることができません。精神的に余裕を持ち生きるスピードを緩め、自分を取り巻く世界に注意を払うと、幸福を感じる種はたくさんあります。
幸福な人は、自分を取り巻く世界、すべての瞬間に意味があると考えています。よって、辛いときでさえ逃げ出そうとしません。苦境に立たされたことさえ、ポジティブに捉え、立ち向かえる余裕を持っています。苦境の先にはさらなる幸福が待っているのです。精神的、経済的に余裕がない人も多いでしょう。それらにどのように対応したら良いかは、以降を方法が参考になります。
無駄なことに労力は使わないこと
世の中には個人の意思ではどうにもならないことも多く存在します。また、他人の行動や考え方が自分とはそぐわないことに対して、大きなストレスを感じる人も多いでしょう。これらは、自分の意思ではどうにもならないことで、どうにかしようと労力をはらうことは無駄です。
幸福な人は、本当に重要なこと、自分でコントロール可能なことに対して努力します。無駄な労力を使わないことは、余裕にもつながります。どうにもならないことを理解しているので、ストレスを感じることもありません。
明確な目標を持つこと
余裕がない人は、日々の生活に追われているので目先のことしか考えません。一方幸福な人は、明確な目標、さらにはその先にある大きな夢を持っています。その夢を目標に設定して、実現するために生きています。
達成感は幸福感に通ずるものです。目標がなければ達成感を得ることができないので、目標がない状態で盲目的に頑張ることは無意味と言えます。自分のことがよく分かっていないことできないことですが、幸福な人は経験上、自分のことをよく理解しています。
幸せな人たちに囲まれること
「類は友を呼ぶ」という言葉がありますが、同じような思想や性格、社会的地位を持つ人たちは自然と集まります。幸福な人は、幸せな人の周りにいることで自分も幸せになり、反対に不幸せな人と一緒にいれば自分も不幸せになることを知っています。
社会で生きていく上では、自分にとってマイナスな影響しか与えない人間と関わる必要がありますが、幸福な人は自己をしっかりと保ち、彼らの思考パターンを受け入れないので、悪影響は受けません。
自分の体をいたわること
体調が悪ければ幸せを感じることはできませんし、目標に対して努力することにも悪影響を与えます。精神と身体の両方が万全である必要がありますが、精神、心の状態は回りからの影響を受けて調子を崩す可能性があります。精神的に辛いとき、身体まで調子が悪いと精神的な困難に立ち向かうことができません。
十分な睡眠と健康に配慮した食事、適度な運動を欠かさず行うことは、身体だけれなく、心を良い状態に保つことにもなります。自分の体はいたわり、大切にしましょう。
困難な事態へ備えること
生きていく上では、様々トラブル、困難な事態に遭遇する可能性があります。幸せな人は、そう言ったトラブルに対しても備えができているので、積極的に対処することができます。不測の事態への備えは、余裕を持つことにも通じます。困難な状況を予想してあらかじめ対処しておけば、問題が起きてから焦る必要はありません。困難な状況へ立ち向かい、解決することは自分の成長と幸せに繋がるのです。
自分が得るよりも多くのものを与えること
幸福な人は、貧乏くさくケチではありません。なにかを受け取るよりも、他人に対してなにかを与えることを好みます。幸せを独り占めするのではなく、人により多くを与えることで、自分はより多くの幸せを手にすることができると確信しています。
人間は社会性をもつ生き物ですから、謙虚さと人助けは幸福感を生み出し、自身の成功にも影響します。他人に対してなにかを行うことは、精神的に健全で余裕が必要でしょう。経済的に裕福でなくても、他人のためになにかをしてあげることはできるのです。
挑戦することを忘れないこと
昔ながらの風習や生活が変わらないことを美徳とし、幸福感を持つ人もいますが、実のところ日本人はそうではありません。日本人は現状に満足せず、より良いもの状況を作り出そうとする気質があり、このことが日本人の幸福度を下げている理由でもあります。
現状に満足できず幸福感が得られない場合は、挑戦し続けることが大切です。富や名声を得たい人もいるでしょう。今よりも充実した生活や人間関係を望む人もいるでしょう。回りの状況が変化するのを待つのではなく、自分から挑戦することで幸せを勝ちとるのです。
幸いなことに日本という国は他国と比較して、貧しくとも勉学に励めばある程度の経済力を勝ち得ることができ、病気や怪我になれば安価に医療サービスを享受することができます。生まれてきた環境によっては、不幸な生活をおくっている人もいるでしょうが、それはどの国でも同じです。
人との関わりをもつこと
幸福度が高い北欧などの国は、家族との時間を大切にします。日本は核家族化が進み、家族という関係に対する価値感が下がっていると言えます。さらに他者との関わりを恐れ、鬱陶しいと感じる人が増えていることも、日本人の幸福度が低い理由でしょう。
人間はひとりでは生きていくことができません。毎日の食事、電気やガスなどのインフラ、病気になったときの医療、「自分は1人で生きているから、関係ない」などとは言えないでしょう。人間は誰かとの関わりの中でしか生きられず、幸福を感じられないのです。まずは身近な人間関係を見直し、今よりも素直になってみましょう。自分から与えた優しさや思いやりは、今すぐにではなくともいずれ帰ってきます。
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紹介した9個の項目の中には、直ぐにできそうなこと、難しそうなこともありますが、現状に満足していない、幸せでないと感じている人は、できそうなことからで良いので実践してみてください。幸せというものは、以外と近くにあることに気づくはずです。