寝つきが良くないと思われる方は、布団に入るとあれこれと考え事をしてしまうのではないでしょうか。昼間の過ごし方に工夫したり、食事を工夫すると、夜に快適な睡眠を得ることができます。

しかし、いざ眠るときになって、脳が興奮状態にあると寝つきが悪くなってしまいます。何も考えるな というのは無理な話なので、簡単にできる 脳を落ち着かせる方法 を7つ紹介したいと思います。

就寝時間の1時間前には準備開始!

就寝時間が11時の方は、10時には準備を始めてください。ということは、家事や入浴、趣味、持ち帰った仕事を10時までには終わらせる必要があります。体を動かすことや脳がストレスを感じるような考え事ことはやめて、リラックス状態を作る準備を始めます。

電球色の灯りの中で過ごす

電球色の照明

LEDが使われている液晶ディスプレイは、ブルーライトと呼ばれる昼間の太陽光と同じ光の成分を含んでいます。ブルーライトは体を覚醒状態にする作用があるので、睡眠に不満を持っている方は、就寝1時間前には、テレビやスマートフォンの電源を切ることをオススメします。

どうしてもスマートフォンを使いたい方は、ブルーライトカットのフィルムを貼り、ナイトモードでブルーライトの成分を抑えてください。就寝時間が過ぎて届いたメールやメッセージは翌日返す、と割り切ってしまいましょう。

白色系の蛍光灯やLED照明にもブルーライトが含まれ、強いすぎる光も体を覚醒状態にしてしまいます。調光できる照明であれば光を弱くしたり、強い照明は消してダウンライトや間接照明を付けたりと照明を工夫して、体を睡眠モードへ近づけます。

自然の音は心を静める

雨の音や小川のせせらぎ、波が押し寄せるような波の音は、興奮状態にある精神を落ち着かせる効果があります。雨粒が葉っぱにあたる音、サラサラと流れる小川、ザザザーッと押し寄せるては消える波の音、絶え間なく続く水の音には不思議な力があります。

その時の気分によっては、雨の音は悲しく感じるかもしれません。その時の気分に合った音を動画サイトなどで探してみてください。たき火がぱちぱちと音をたてるなか、小鳥のさえずりなんかが聞こえてくる環境音もあります。耳を澄ませて、頭の中でその景色の中にいることを想像してみましょう

ドキドキしていた心臓の鼓動がゆっくりとしてきませんか?
もやもやして重かった頭の中は、だんだんとすっきりと軽くなってきませんか?

鎮静作用のあるのアロマオイルを使う

アロマオイル

五感のひとつである嗅覚を利用して、心を落ち着かせましょう。鎮静効果のあるアロマオイルをアロマポッドで温めたり、ハンカチなどに数滴垂らしてゆっくりと呼吸します。

ラベンダーは、深いリラックスや安眠効果が期待できます。オレンジなどの柑橘系のオイルは、気分を前向きにして、安眠効果も期待できます。カモミールにも同様の効果があります。お気に入りのオイルを何種類か集めて、環境音と合わせて使うと効果は抜群です。

布団にははいったけれども、眠れないという時にもアロマオイルは効果的。ラベンダーをハンカチなどのステキ垂らして、枕元に置いてください。ゆっくりと呼吸し、香りと呼吸する事に集中すると、頭の中のもやもやはいつの間にやら、どこかへいってしまいます。香りと呼吸に集中するとで、脳に余計な事を考える暇を与えなければよいのです。

部屋を片付ける

環境音に耳を傾けている時、アロマオイルの香りで心が癒やされている時、目の前に散らかった部屋が飛び込んできたらどうでしょう。せっかくの穏やかな精神状態が台なしです。視界に入ってくるようなところは綺麗に片付けて、自分の好きな小物や写真、ぬいぐるみ等を置いてみるのもよいでしょう。

「明日の朝片付ける」ではなくて、すっきりとした気分で布団に入った方が気持ちよい睡眠が得られるのではないようでしょうか。睡眠に対して不安や不満を持っている方は、その原因となりそうなものをひとつひとつ取り払っていくことが大切です。

ゆっくりとお腹で呼吸する(腹式呼吸)

腹式呼吸をする女性

眠るためのコツは、体と脳をリラックスさせ、活動状態を徐々に下げていくことです。そのための呼吸法は、ゆっくりとお腹で呼吸する「腹式呼吸」です。さらに、腹式呼吸には、自律神経のバランスを整える、免疫力(自己治癒力)をアップする効果や、ダイエット効果、老化防止などにも効果があると言われています。

腹式呼吸の基本は、「鼻から息を吸い、口でゆっくりと吐くこと」です。

  • イスに座っていても、寝ていてもOKです。寝て行う時は仰向けです。背中をまっすぐにのばしてください。
  • おへその下辺りに力を入れるような感じで、お腹をふくらませながら、鼻で大きく息を吸います(約3秒)。
  • お腹全体をひっこめながら、口からゆっくりと息を吐きます(6秒以上)。肺の空気を全部吐きだすつもりで、ゆっくりと吐いてください。

慣れないうちは、ゆっくりと吐くことが大変かもしれません。呼吸のリズムが乱れないようにするため、苦しくならない程度に調整してください。息を吐く時は、心のもやもやも一緒に吐き出してしまいましょう。

最高に幸せなことを妄想する

跳びはねる男女の写真

あなたはもう夢を持つような年齢や状況ではないと考えてますか。そんなことはありません。妄想することは自由です。夢が叶わないからといって、「妄想してはダメ」なんて事はありません。脳の自由を奪ってしまうと、思考が凝り固まって自由な発想ができなくなってしまいます。

心の底から楽しいと思える自分がいます。充実していて、幸福に満ちていて・・・。「そんなことを言われてもできない」という方は、今の生活を思いっきり幸せは方向へと飛躍させてみましょう。その方が現実的で妄想が進むかもしれません。

最高に幸せなことを妄想していると、日常生活のイヤなことを考えている暇などありません。イヤなことを考えたからといって、直ぐに解決策が見つかるわけありませんよね。考えるだけ無駄、寝る時くらい忘れても罰は当たりません。

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イヤなことは深呼吸で体の外へ! 寝る前には心を落ち着かせ、イヤことではなく幸せを感じるような想像をしてみましょう。これらのことを実践するだけで、寝付きは驚くほど良くなります。